© 虹乃ノラン All rights reserved.

街ライトムーン

みなさんこんばんは。虹乃です。

住んでいるところの裏に公園があります。マンションとマンションの間にあり、昼間は子供たちが遊び、夕方には猫が水を飲みに来る程度の、ひっそりとした公園です。遊具は三つほど。

自転車で通り過ぎました。

月が覗いていました。街灯という名の月。

空を仰ぐと、桜が降り注ぎ、吸い上げられるような気持ちになりました。

空に、桜しか、見えない。

空に、星しか、見えない。

そういう光景はなかなか実はありません。視界をその対象のみで染めてみる。埋め尽くすとそこは、天と地がわからなくなる世界があります。

そんなことをふらっと感じた、夜でした。ピントはぶれていて、申し訳ありません。

戯言を残します。

外套を着込み外へ出る。誰もいない公園で、閉め損ねた蛇口からぽちゃんと水滴が一滴垂れる。その音に揺れたわけは無きにしも関わらず、空を覆う桜は揺れ、自転車を留める。降り注げ。振り仰げ。どちらが天か。どちらが地か。降り注げ。白き光とともに。

揺れよ、淀めけ。しなる弓は、たおやかに。肩肘張らず、咲かせる白き蕾はその瞳に朱に映り、瞬きする間に散りばめて、紅き華は真ん中に、何筋もの粉をしたためて、いつそれを撒き散らすのか。奪いにくるは、蜂か蝶か、風か雨か、はたまた雀であろうとも。個はなく、個はあり、来年も必ず咲くのであった。

――nijino noran

おやすみなさい。

nijino noran.

関連記事

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

CAPTCHA


ココア共和国2月号に掲載されます。

こんにちは! ココア共和国、2026年2月号。今号も4コマ詩、とっていただけました。 「三回忌」「あなたが遺したことば」 …

20261/2

『銀盤のフラミンゴ』がHelveticaBooksより刊行されます。

「スケートってね、小さな銀盤の箱庭で、ルールなんて不自由さにもがきながら、必死に羽を広げて自由を表現するアートのようなものよ」(『銀盤の…

202512/29

ココア共和国1月号に掲載されます。

こんにちは!さむいですね! 今月号も採っていただきました。ココア共和国的には、これを「入国した~~」といいます。4コマ詩も狭き門だと…

202512/16

『ここは本をかりるだけじゃない図書館』に寄稿しました。

こんにちは。 『ここは本をかりるだけじゃない図書館〜わたしたちの5年間』 に寄稿しました。 著者である藤坂康司さんは、元書店員…

第一回ずんだ文芸部大賞を受賞しました!

わーいわーいわーいわーい! 秋田健次郎さんが運営する「ずんだ文芸部」チャンネルにて、『そのハミングは7』が「第一回ずんだ文芸部大賞」を受賞…

ページ上部へ戻る