© 虹乃ノラン All rights reserved.

枯渇

生きててよかったと感じたことがありますか?
死にたいと思ったことがありますか?

いっそ殺してと願ったことがありますか?

気絶したいのにできず、覚醒して痛みを受け続けるつらさは拷問でしょう。

 

――枯渇。

 

欲求の強さは、渇きに同じ。

でも

満たそうとしても穴が空いていたら
いつまでも埋まりはしない

穴の修復は難しい

特に心の穴は。

 

蓮は泥の中から美しい花を咲かす。
泥水を吸い上げるのは、穴だ。

穴の先に花が咲いている。

ならば咲け。穴で泥水を浄化して。

泥水なら、ほら、たくさんあるから。

 

美しく咲けばいいよ。

君にはそれができるから。

いっぱい飲め。内から龍が出るくらい。

 

nijino noran.

関連記事

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

CAPTCHA


20257/17

鍵のかからない部屋に棲んでいた(Lylic)

1 鍵のかからない家に住んでいた それは仮初めの家族のようなもので 屋根はあったが 夏の嵐が窓ガラスを叩けば …

20257/6

僕らの調べ

男が背中を向けると 女は淋しがる 女が背中を向けると 男は引き寄せたがる わたし調べ 猫が背中を向けると 安心している …

20256/28

カラスが泣くから帰れない

喧しく鳴く烏がフェンスの上 どうしたの と声をかけるも 視線は路の向こうの茂みの中 喧しく鳴く姿を認めるは、一羽だが …

ココア共和国7月号に掲載されます。

4コマ詩と、投稿詩(傑作集II)が、月刊ココア共和国7月号に掲載されます。 4コマ詩は「めんどくさい」「無臭にんげん」の2本。 …

「文・ふわか ~木もれ日~」静マルに登場します。

こなつむりさんとのコラボレーションアイテム、栞にもなる文香「文・ふわか」が登場です。 『そのハミングは7』とのセット販売で、2000…

ページ上部へ戻る