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ディベートと論破

その昔、新卒で採用された企業で、いくつもの研修を受けた。

その中に、ディベート研修というものがあった。入社早々か、一年目あたりで受けさせられたと思う。

ディベートとは、特定のテーマにつき肯定派と否定派の立場に分かれて意見を戦わせ、最終的に勝敗を決める討論のこと。ゲームのように行われるこのバトルで、私は悠々と勝利を収めていった。

ただし、講師の言葉はこう:

勢いと熱量で、論破できてしまうが、よくよく振り返ってみると論理が不完全で、心許ない。

今になって思い返すのは、それはわたしが短編が苦手で、どちらかというと長編でうやむやにしているのではないかという、自戒の念を覚えたからだ。

それはとてもおそろしいこと。

なんとなく、納得させてしまう。

なんとなく、ひきつれていってしまう。

よくよく考えてみれば、通っていたように思えた理屈は、通っていなかったり。

よくよく考えてみれば、主題を切り取る角度が、いつの間にやら変更されていたり。

それも一つの手法。

ただ、あとになって疑問を呈するようでは、残すものの純度として、完全に不完全なのです。

自戒。

次回。

完全への挑戦は、永遠なり。

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