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20241/9

紅い流体(Lyric)

身体が受け付けなくなっても
わたしは紅い液体をのむ

失われたものが なにか
わかりきっては いないけれど
わたしは紅い液体をのむ

階段をひとつ
踏み外したような空気が
わたしの脳を襲っても
わたしは紅い液体をのむ

しあわせだった
わらいあっていた
なにものもおそれていなかったころのわたし

刻まれた血潮をたどるように
海原からグラス一杯のワインを探す波は
すぐに見失い
わたしを除け者にする

そうだとしても

波に漂うボトルメイルは
割れることなく
一度大航海をして

わたしの血潮にたどり着くだろうか

わたしはそれを願い
紅い流体となる

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