© 虹乃ノラン All rights reserved.

懺悔と遺書。

不穏なタイトル。ここ数日、考えていた。書く理由はなにか。

誰かに訊ねられる。どうしたいの? 自問する。

現時点での明確な答えがある。書く理由は、これが自分にあてた自分で書く遺書だということ。生前整理に近い。たぶん、私は整理することが好きなのだ。

捉えどころのない感情に、どうして自分がそれほど苦しんだのか、悲しんだのか、その感情はそれ以外の形はなかったのか。いっぱい考え抜いて悶えて、すっきりさっぱりしたいのだ。

パシッと片付くわけはない。まだまだ氷山の一角。解していくと山の中から懐かしい宝物が飛び出してきたりして、うれしくなったり、切なくなったりする。けっして私小説じゃない。でも私はその作り物の人生を愛して憎んで泣いて笑うでしょう。

道は常に∞にあった。懺悔である理由は、自分が切り捨ててきた、選ばなかったすべての道に対して、それが必然であった後付けを証明の形で遺そうとしていること。

遺書であってほしい所以は、自分を救いながら、それが同時に、誰かの心に巣食い、ついでにその心をちょっとでも救ってくれたら、そんな調子のいいことはないから。

書き終える。それが取りあえず今の、目指す手前のテープ。

noran.

関連記事

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

CAPTCHA


ココア共和国2024年9月号

 ココア共和国2024年9月号、4コマ誌、誌面掲載していただきました。表紙に名前も!  詩は、「カーテンの内側」と「樹上葬の岐れ」の…

守山図書館、読書感想文の書き方講座、無事終了いたしました。

 タイトルどおりです。椎間板ヘルニア(L5/S1)手術のため8月4日に入院を控えており、色々と懸念事項がありましたが、無事にワークショップ…

ココア共和国2024年8月号

 ココア共和国2024年8月号に掲載していただきました。ありがとうございます!表紙にも名前がうれしい。詩は『カラード』と、『ダスト』の2本…

リーフで淹れたダージリン(Lyric)

メールを待ってるだけだけどお気に入りのシャツを着た。 リーフで淹れたダージリン 毛茸がきらめく今日の初恋 …

ポーション(Lyric)

闇に溶けたくて でも溶けてしまいたくなくて 私は白いシャツを着た。 夜の明かりは眩しくて ポーションミル…

ページ上部へ戻る